集客難を打破する取り組みとして、紙媒体を少しづつ減らして、その分の費用と工数をインスタグラムやルームツアーなどのSNSやWEB集客にシフトにしていくという大きな流れには抗うことはできません。しかし、集客が良い会社とそうでない会社の取り組みの違いは明確です。今回はSNSとWEB集客の2つの観点に絞ってお伝えします。
SNSに関して、インスタグラム広告を使う会社は増えてきました。ただその一方で通常の投稿でフォロワーを増やして、広告以外のところから集客につなげられている会社はまだまだ少ない状況です。なので、しっかりと集客ができている会社はインスタグラム広告は当然ながら、広告ではない部分でアクティブなフォロワーを多く抱えているので、そこからホームページや直接DM(ダイレクトメッセージ)で問い合わせがくるという形を構築できているのです。
WEB集客に関しては、広告予算をしっかりとかけるというのが前提にはなりますが、WEB広告の費用対効果も5~10年前と比べると悪化してきています。その背景にあるのは競合会社の参入が増えているのも要因ですが、そうした外部要因よりも、最新の打ち手が打てているかどうか?外注業者に任せっきりになっていないか?新しくウェブサイトを作ったときは反響が取れていたけど、リニューアルしないままで気づけば時代の流れに合っていない古臭いウェブサイトになっていないか?といった内部要因の方が反響獲得に影響を与えています。
つまり、きちんとした外注業者と広告の打ち手だけでなく、ホームページのリニューアルまでできているかどうか?が集客が取れているかそうでないかの差になっています。どうしても広告の良し悪しに目が行きがちですが、本質はそこではなく別のところにあるのです。チラシを変えたから集客が取れたという過去の栄光は忘れなければなりません。時代に合わせて思考もアップデートさせていきましょう。
インスタグラムで成果を上げている会社と「取り合えずやってはいるけど上手くいかない…」会社の違いとポイントは2つあります。1つはバズる質の高い投稿ができているかどうか?です。もう1つはエンゲージメントで、エンゲージメントとはフォロワーとの親密度が高いかどうか?です。この2つが行えているとインスタグラムで成果を上げることは可能ですが、両方ともできていない会社は当然ながら、どちらか一方しかできてない会社も成果は上がりません。
例えばルームツアーを増やしてバズらせようと投稿内容の方にフォーカスしがちですが、それ以上にエンゲージメントが大事です。要はフォロワーからより興味を持ってもらえているか?が重要になっています。具体的にお伝えしますと、まずはフォロワー数を増やすこと。そしてストーリーズでどれだけ多く見てもらえるかということ。そこがその後の行動の起点となりますので、そもそも見られていなければ反響は増えません。自社であげられたインスタグラムのストーリーズが何人に届いているかを確認してください。仮にフォロワーが1万人だったとしても200~300人しかストーリーズが見られていないアカウントがほとんどです。これが10%以上あるとまずは大丈夫です。もし20%以上あるのであれば、社内のマーケティング担当者をほめてあげてください。見せかけだけのフォロワーが多くても投稿が見られていなければ成果につながらないということが一番の集客がうまくいっていないポイントです。そこを改善しないと投稿をどれだけ頑張っても成果にはつながりません。
WEB戦略で成果を上げている会社とそうでいない会社の違いとポイントは、ズバリ運用レベルの差です。こちらも広告ばかりに目が行きがちですが、ホームページの質がそもそも低いとどれだけ広告で頑張っても成果にはつながりません。ホームページ自体を集客や反響が取れる状態までどれだけブラッシュアップできているか?がまず大きなポイントです。
まったく同じ広告文やキーワード、ターゲット設定でも、リンク先の受け皿ページを変えたり、改善したりするだけで直帰率が大幅に改善して、反響率が1.5倍になったという事例も数多く出てきています。目安のKPI(重要業績評価指標)としては、来場単価は7万円。資料請求や会員登録などの反響単価は3万円を下回ることができていれば、一先ず合格点です。このようにSNSやWEB戦略は集客だけでなく業績を大きく左右する重要な経営戦略です。そして技術は日進月歩で進化し、成果が出るポイントも時流も共に激しく変化します。だからこそ常に最新の情報をキャッチアップしておく必要があるのです。