公開日:2024.05.28 更新日:2024.07.19

起死回生の戦略で50棟突破!ある地域密着ビルダー波乱万丈ストーリー

住宅市場が縮小することで、これまで着工棟数が減ってこなったときの経営戦略から変えていかなければなりません。注文住宅ビジネスの業績の伸ばし方には2通りあります。まず、主力商品だけで伸ばしていくのであれば県外も念頭に置いた出店戦略を組み立てる必要があります。出店戦略の肝は営業マンの採用で、既存商品を新規エリアで展開する戦略です。

一方、出店戦略は取らずに既存エリアで展開する場合は、新商品(事業)の立ち上げが必須です。既存エリアで展開する場合の肝は既存商品と新商品とのポジショニングです。このポジショニングの考え方が市場縮小で変わってきています。今回は着工棟数の減少…採用難…資材高騰にもかかわらず注文住宅で成長し続ける地域密着ビルダー特集の第2回目をお伝えさせていただきます。※第1回目はコチラから。

地域密着ビルダー「EXCEED」の波乱万丈ストーリー

山形市に本社を置く「EXCEED(エクシード)」という地域密着ビルダーがあります。同社は設備工事会社から社長の冨樫氏が独立され、注文住宅会社を2012年に創業されました。創業4年目まで着実に棟数を伸ばされ、5期目でWEB強化・採用加速・新商品開発を一気に進め、たった1年で10棟から30棟まで飛躍的に受注を伸ばされました。

その後、ウッドショック禍でも粗利率28%超をキープし、高いデザイン力の住宅会社として売上を伸ばされています。2021年に同商圏内に新たな顧客獲得のため、デザイン力を生かした規格住宅ブランドを別事業として立ち上げ、更なる成長を続ける今急成長中のビルダーです。しかし決して順風満帆の経営ではなく、むしろ波乱万丈した。ではどのように50棟を突破し経営を軌道に乗せられたのか?まずは50棟突破する前の状況からお伝えします。

八方塞がり中、取り組んだ起死回生のビジネスモデル

年間10棟受注の目標を掲げて2012年に独立されるも、初年度は1棟…自社の強みであるデザイン住宅に絞ったことで、6年後には30棟まで急成長しました。このまま経営が軌道に乗ると思っていた矢先にコロナが直撃し、当時県内でも最初の方に感染者が発生してしまい、営業活動ができなくなり…また、主力事業のデザイン住宅を売るのには知識とセンスが必要で、未経験者を採用したところで活躍するまでに時間がかかり、経営的に社員が成長するのを悠長に待っていられる状況ではなかったのです。

八方塞がりの状況の中、知り合いの社長から上手くいっているビジネスモデルを教えてもらいます。藁をもつかむようにすぐさま商品開発を開始されます。ウッドショックの価格高騰によりこれまでの主力事業ではカバーできていなかった客層に向けて、価格を落として自社の強みであったデザイン性を高めた規格住宅ブランドを立ち上げられ、結果はなんと店長を含め未経験者3人だけで初年度30棟の受注を達成。翌年には同じ山形市内に2拠点目をオープンし、主力のデザイン住宅事業との相乗効果で50棟を達成されました。

“安い家”ではなく自社の強みを活かした商品開発

ポイントは単に価格をお落としただけのローコスト住宅を立ち上げたのではなかったということです。ウッドショックにより価格が高騰し、価格の優位性はもはやありません。今後、住宅ローンの金利が上昇していけばより顕著です。そんな価格が安い家ではなく、自社の強みであるデザイン性を競争力として商品開発をされたことです。

そして商品開発とは商品を開発するだけでは不十分です。同時に提供体制と生産体制も整えていく必要があります。この規格住宅ブランドは、設計コーディネーターがいなくても未経験者のみで仕様打ち合わせが完了できるなど、生産性の高い住宅事業となりました。主力事業と同一商圏でもマルチブランド化することで客層を食い合うことなく業績をのばされているのが50棟達成のポイントです。

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