「モデルハウスで注文住宅は売れたのに、肝心のモデルハウスが売れ残っている」
「値下げしても売れず、赤字覚悟で手放すしかない」
モデルハウスの売却は、小規模な工務店から県内トップクラスのビルダーまで、ほとんどの住宅会社が抱える悩みです。本記事では、チラシ・広告制作を強みとする当社のマーケティングコンサルタントが、モデルハウスを早期に売るための販売スケジュールの考え方と、売れるチラシのつくり方を解説します。チラシを使わない場合でも、Meta広告やホームページ、イベントページにそのまま生かせる内容です。
多くの会社は、オープンして3か月から半年ほど集客し、反響が落ちてきてから「そろそろ売りたい」と考えます。しかし、それでは遅すぎます。
モデルハウスに限らず分譲住宅が一番売れるのは、完成前です。完成した瞬間に売れる物件は、完成前から告知しています。告知から売れるまでには通常2か月ほどかかるため、反響が落ちてから販売を始めると、順調でもそこからさらに数か月かかってしまいます。

実は、最も決まりやすいのは「グランドオープン」の広告で来場したお客様の中から購入者が出るパターンです。完成前から仕込んでいれば、買おうか迷っている人がそこに来てくれます。グランドオープンから1か月以内に購入検討のお客様が来ていなければ黄色信号。すぐに販売に力を入れる判断をしましょう。
「値下げした方がいいですか」とよく聞かれます。値下げも販売戦略の一つですが、まずは物件の魅力がお客様に伝わっているかを見直すべきです。注文住宅会社のモデルハウスは確かに高いですが、高いなりの価値があるはずです。売り方を変えれば、結果は変わります。
ポータルサイトや自社サイト、Web広告ももちろん重要です。ただモデルハウスは、注文住宅の集客と大きく違う点があります。買うのは結局、近所の人だということです。同じ小学校区で探している、実家の近くに住みたい、今の生活圏を変えたくない。商圏が極めて狭いからこそ、エリアを絞って届けられるチラシが有効なのです。
一方で、「新築モデルハウス・3LDK・土地○坪・建物○坪・販売価格○円・好評分譲中」といった情報を並べただけのチラシでは売れません。見る→自分ごとだと感じる→現地に行ってみようと思う→予約する、という行動の流れを設計する必要があります。

「3,500万円・3LDKの新築」で売れるのは、その地域に同条件の物件がない、もしくは最安値の場合だけです。それより「家賃9万円を払い続けている、子ども2人の4人家族にぴったりの家」と伝えた方が、「うちの家族に合いそう」と思ってもらえます。集客は多くの人に来てほしいものですが、販売は1組に買ってもらえれば正解。1万部配って1組しか来なくても、その1組が買えば成功です。その1組を明確に描けているかが勝負です。
耐震等級や床暖房、太陽光の容量は、住宅会社の言葉です。「18畳のLDKで休日は4人家族がゆったり過ごせる」「洗う・干す・しまうが一か所で完結し、共働き夫婦の家事が時短になる」「車2台+来客用1台を確保できるので友人を招ける」のように、お客様の言葉に翻訳しましょう。専門用語は極力使いません。
会社名を差し替えれば他社でも使えるチラシはNGです。物件ごとに「この小学校区で、こういう条件で探している人には唯一の物件」と言えるポイントを探します。ポータルサイトで周辺の物件を調べれば、「3LDKなら安い物件はあるが、4LDKならうちだけ」といった唯一性が見つかります。「1棟しかない」ことも唯一です(表現は広告規制に注意)。
チラシは両面で役割が違います。表面で一瞬で自分ごとだと思ってもらわなければ、裏面は見てもらえません。
「3,150万円」と大きく書かれても、多くの人にはそれが高いのか安いのか分かりません。家賃を払っている人にとってイメージしやすいのは月々の支払い額です。目安は今の家賃と同じか、プラス1万円程度。頭金0円にしてボーナス払いを組み合わせるなど、見せ方を工夫します。
あるモデルハウスでは、配布エリアを小学校区に絞り、表面のキャッチを「(地域名)○丁目で月々6万円」に。「250万円値下げ」も目立たせましたが、優先したのは月々の支払い額です。値下げされたから買う人はおらず、買おうと思った人にとって値下げは「さらに良い材料」にすぎないからです。総額3,720万円の表示はあえて小さくしました。
裏面では「この小学校区で、頭金0円・月々6万円で買える唯一の4LDKの新築」と打ち出し、地図や間取り、支払い例の根拠を掲載。三つ折りにしたときに一番上に来る面に「地域名+月々6万円」が見えるようにするなど、受け取った人の行動まで考えて設計しています。
1年以上売れなかった別のモデルハウスでは、紙面広告で「130万円値下げ・ラスト1棟・最終販売会」を中央に大きく打ち出しました。どちらを主役にするかは、物件の状況に合わせて考えます。
チラシをつくる前のヒアリングで、営業担当に「どうすれば売れるか」は聞きません。それに答えられるなら、すでに売れているからです。代わりに「なぜ売れないのか」を徹底的に聞きます。「高い」「狭い」「敷地の形が悪い」。その理由を踏まえたうえで、それでも買う人はどんな人かを考えるのです。
A. 着工したらすぐに始めましょう。完成までの3〜4か月間、周辺の小学校区にポスティングで告知し、ポータルサイトにも掲載します。グランドオープンから1か月以内に購入検討者が来ていなければ、販売を強化する合図です。
A. 値下げの前に、物件の魅力が伝わっているかを見直しましょう。ターゲット、言葉の選び方、唯一性の打ち出し方を変えるだけで売れることも多くあります。値下げは、買おうと思った人の背中を押す材料として使うのが効果的です。
A. モデルハウスの販売では特に有効です。購入者の多くは近所の人で商圏が狭いため、エリアを絞って届けられるチラシが向いています。もちろんポータルサイトや自社サイト、Web広告との併用が前提です。
ピュアグロースでは、モデルハウスの建築計画段階からの販売計画づくり、チラシや広告のクリエイティブ制作まで支援しています。売れずに困っている物件があれば、お気軽にご相談ください。