「新築だけでは先細りなので、リフォーム事業を立ち上げたい」
「リフォームを始めたものの、1〜2店舗から先に広がらない」
新築市場の縮小を受け、リフォーム・リノベーションに力を入れる住宅会社・工務店が増えています。チラシやWebページをつくる前に必要なのが、どんな業態で、どう勝つのかというビジネスモデルの検討です。
本記事では、リフォーム業界でベンチマークすべき2社、「新築そっくりさん」(住友不動産)と「ニッカホーム」を、住宅会社を分析してきたのと同じ視点で比較します。業態はまったく違う2社ですが、なぜ伸びているのかを知ることで、自社のリフォーム事業の方向性が見えてきます。
| 新築そっくりさん | ニッカホーム |
|---|---|
| 業態 | |
| 戸建ての丸ごと改修・ マンションリノベ | 水回り中心の 総合リフォーム(直営) |
| 売上 | |
| 約1,100億円台 | グループ年商 約711.6億円 |
| 工事件数・平均単価 | |
| 約1万件弱 平均約1,200万円 | 約8.8万件 平均約80万円 |
| 拠点 | |
| 約100拠点 1拠点約10億円 | 約107店舗 1店舗約2.5〜3億円 |
| 従業員・1人あたり売上 | |
| 約3,000人 約3,000〜4,000万円 | 約1,860人 約4,000万円 |
※公開情報および当社推計に基づく概算です。
ここで押さえたいのは、1店舗あたりいくらの売上を、何人で上げているかです。大手2社でも1人あたり売上は3,000〜4,000万円。リフォーム事業として給与を払いながら利益を残すには、1人あたり4,000〜5,000万円、粗利率32〜38%を目安に事業をつくる必要があります。

1人の担当者が営業、プランニング、見積もり、現場管理までを一貫して担います。施工は協力会社のネットワークです。属人性が高く、新築でいえば一人のトップ営業がすべてを担う形に近いモデルです。経験者が多く、新人を一人前に育てるには時間がかかります。
営業担当に加え、職人を正社員として直接雇用し、多能工として育成しています。ショールームの受付スタッフも配置。下請けに出さず中間マージンを省くため、価格競争力の源泉になっています。営業は新卒採用も行っています。リフォーム専業店が価格で戦うには、多能工化が欠かせない時代になりつつあります。
扱う商材はまったく違いますが、2社に共通するのは、定価と価格をはっきり示して集客している点です。

セールスエンジニア一貫制は理想的ですが、多店舗化を前提にすると「誰がやるのか」が課題になります。立ち上げ期は、新築のベテランや、本気で増改築を任せられるエース社員を充てるのが現実的です。リフォーム大手で実績を上げた営業経験者を採用するのも有効です。
新築との大きな違いは、現地調査で古い図面や既存の構造を読み取り、図面を起こせる技術が必要なことです。予算取りや構造材の扱いを判断できる技術系の人材が欠かせません。売上10億円以上の会社であれば、社内にできる人材がいることも多いでしょう。
リフォーム会社の多くは、10店舗前後で成長が止まります。10店舗を見ていた責任者が独立してしまうなど、人の問題で広げられなくなるのです。20〜30店舗と増やしていくには、出店後に短期で黒字化できるビジネスモデルの完成度、投資計画、そして店を出す人・立ち上げる人・運営する人を育てる仕組みが必要です。これは、新築で多店舗展開を支えてきた店長・支店長の育成や組織づくり、給与体系の設計のノウハウがそのまま生きる領域です。
A. 1人あたり4,000〜5,000万円、粗利率32〜38%が目安です。大手の新築そっくりさんやニッカホームでも1人あたり3,000〜4,000万円程度のため、少人数で効率よく売上を上げる体制づくりが重要です。
A. 新築そっくりさんは1人の担当者が営業から現場管理までを担い、平均1,000万円超の大型改修を協力会社施工で行います。ニッカホームは営業と正社員の多能工職人の体制で、平均80万円前後の水回り中心の工事を自社施工で手がけています。
A. 営業力に加え、現地調査で既存の構造を読み取り図面を起こせる技術系の人材が必要です。立ち上げ期は新築のベテランやエース社員、リフォーム大手出身の営業経験者を中心に据えるのがおすすめです。
ピュアグロースでは、全国の年商3億円以上のリフォーム会社のデータをもとに、業態の選定から商品づくり、多店舗展開のための組織づくりまで支援しています。リフォーム事業を10億円、30億円規模に育てたい方は、お気軽にご相談ください。