リフォーム市場で伸びる2つの戦い方|新築そっくりさんとニッカホームのビジネスモデルを徹底比較

2026.10.21 2026.10.21
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「新築だけでは先細りなので、リフォーム事業を立ち上げたい」
「リフォームを始めたものの、1〜2店舗から先に広がらない」

新築市場の縮小を受け、リフォーム・リノベーションに力を入れる住宅会社・工務店が増えています。チラシやWebページをつくる前に必要なのが、どんな業態で、どう勝つのかというビジネスモデルの検討です。

本記事では、リフォーム業界でベンチマークすべき2社、「新築そっくりさん」(住友不動産)と「ニッカホーム」を、住宅会社を分析してきたのと同じ視点で比較します。業態はまったく違う2社ですが、なぜ伸びているのかを知ることで、自社のリフォーム事業の方向性が見えてきます。

2社の基本データ比較

新築そっくりさんニッカホーム
業態
戸建ての丸ごと改修・
マンションリノベ
水回り中心の
総合リフォーム(直営)
売上
約1,100億円台グループ年商
約711.6億円
工事件数・平均単価
約1万件弱
平均約1,200万円
約8.8万件
平均約80万円
拠点
約100拠点
1拠点約10億円
約107店舗
1店舗約2.5〜3億円
従業員・1人あたり売上
約3,000人
約3,000〜4,000万円
約1,860人
約4,000万円

※公開情報および当社推計に基づく概算です。

ここで押さえたいのは、1店舗あたりいくらの売上を、何人で上げているかです。大手2社でも1人あたり売上は3,000〜4,000万円。リフォーム事業として給与を払いながら利益を残すには、1人あたり4,000〜5,000万円、粗利率32〜38%を目安に事業をつくる必要があります。

ビジネスモデルの最大の違いは「人の体制」

新築そっくりさんとニッカホームの人の体制の違い:セールスエンジニア一貫制と協力会社施工、営業と自社の多能工職人

新築そっくりさん:セールスエンジニア一貫制

1人の担当者が営業、プランニング、見積もり、現場管理までを一貫して担います。施工は協力会社のネットワークです。属人性が高く、新築でいえば一人のトップ営業がすべてを担う形に近いモデルです。経験者が多く、新人を一人前に育てるには時間がかかります。

ニッカホーム:営業+自社職人(多能工)

営業担当に加え、職人を正社員として直接雇用し、多能工として育成しています。ショールームの受付スタッフも配置。下請けに出さず中間マージンを省くため、価格競争力の源泉になっています。営業は新卒採用も行っています。リフォーム専業店が価格で戦うには、多能工化が欠かせない時代になりつつあります。

共通点は「定価で集客する」こと

扱う商材はまったく違いますが、2社に共通するのは、定価と価格をはっきり示して集客している点です。

  • 新築そっくりさん:完全定価制、「建て替えの約半額」、坪単価で計算できる見せ方。テレビCMや新聞折込などのマス広告、リフォーム現場見学会、Webで名簿を獲得。ターゲットは築30年前後で建て替えを検討する層
  • ニッカホーム:自社施工による低価格のメニュー型パッケージ商品。ドミナント出店した商圏にチラシを集中投下し、電話と小型ショールームへの来店で受注。ターゲットは水回りの修繕を考える全世帯

地域の住宅会社が取るべき差別化戦略

地域の住宅会社がリフォームで取るべき差別化戦略:業態を決める、大手が苦手な領域で勝負、未進出の商圏で展開、見せる場をつくる
  1. どちらの業態で戦うかを決める:大型の増改築を狙うのか、水回りを中心に件数を取るのか。会社の体制とエリアの競合状況で選ぶ
  2. 2社が苦手な領域で勝負する:間取り変更を伴う改修、断熱改修などの性能向上、デザイン性の高いリノベーションなど
  3. 2社が出ていない商圏で同じモデルを展開する:ベンチマーク企業のやり方を、競合のいない地域で取り入れる
  4. 増改築なら「見せる場」をつくる:モデルハウスや空間型ショールームで、見学できる場をつくる

注文住宅会社がリフォームに参入するときの人選

セールスエンジニア一貫制は理想的ですが、多店舗化を前提にすると「誰がやるのか」が課題になります。立ち上げ期は、新築のベテランや、本気で増改築を任せられるエース社員を充てるのが現実的です。リフォーム大手で実績を上げた営業経験者を採用するのも有効です。

新築との大きな違いは、現地調査で古い図面や既存の構造を読み取り、図面を起こせる技術が必要なことです。予算取りや構造材の扱いを判断できる技術系の人材が欠かせません。売上10億円以上の会社であれば、社内にできる人材がいることも多いでしょう。

多店舗化の壁は「人」

リフォーム会社の多くは、10店舗前後で成長が止まります。10店舗を見ていた責任者が独立してしまうなど、人の問題で広げられなくなるのです。20〜30店舗と増やしていくには、出店後に短期で黒字化できるビジネスモデルの完成度、投資計画、そして店を出す人・立ち上げる人・運営する人を育てる仕組みが必要です。これは、新築で多店舗展開を支えてきた店長・支店長の育成や組織づくり、給与体系の設計のノウハウがそのまま生きる領域です。

よくある質問

Q. リフォーム事業で目指すべき1人あたり売上はどれくらいですか?

A. 1人あたり4,000〜5,000万円、粗利率32〜38%が目安です。大手の新築そっくりさんやニッカホームでも1人あたり3,000〜4,000万円程度のため、少人数で効率よく売上を上げる体制づくりが重要です。

Q. 新築そっくりさんとニッカホームの違いは何ですか?

A. 新築そっくりさんは1人の担当者が営業から現場管理までを担い、平均1,000万円超の大型改修を協力会社施工で行います。ニッカホームは営業と正社員の多能工職人の体制で、平均80万円前後の水回り中心の工事を自社施工で手がけています。

Q. 注文住宅の会社がリフォームを始めるには、どんな人材が必要ですか?

A. 営業力に加え、現地調査で既存の構造を読み取り図面を起こせる技術系の人材が必要です。立ち上げ期は新築のベテランやエース社員、リフォーム大手出身の営業経験者を中心に据えるのがおすすめです。

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ピュアグロースでは、全国の年商3億円以上のリフォーム会社のデータをもとに、業態の選定から商品づくり、多店舗展開のための組織づくりまで支援しています。リフォーム事業を10億円、30億円規模に育てたい方は、お気軽にご相談ください。

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