「トップ営業のやり方を真似しても、うちの営業は同じように売れない」
「売れるかどうかは、結局センスや人柄で決まるのではないか」
住宅会社の経営者や営業責任者から、こうした声をよく聞きます。しかし、商品や価格帯が変わっても売れ続ける営業には、センスだけでは説明できない共通点があります。
本記事では、地場ビルダーのローコスト住宅から、アイ工務店での企画住宅・自由設計まで幅広い価格帯を売り、山口県で2年連続No.1の実績を残した当社コンサルタントの考え方をもとに、トップセールスに共通する「ロジックを持って感情を動かす」という営業の型と、それを組織に広げる方法を解説します。
このコンサルタントが新人時代から言われ続けてきたのが、「感情だけでも人は動かないし、ロジックだけでも動かない。でもロジックがないと、感情の話は受け入れてもらえない」という言葉です。教えてくれたのは、最初の会社の上司と、外資系生命保険会社で伝説的な実績を持つトップセールスでした。
上司からは表情の作り方や、お客様に楽しさを提供する方法といった「感情の動かし方」を学びました。一方で、若く経験の浅い営業が感情だけで売り続けるには厚みが足りません。そこで必要になるのがロジックです。本人はもともと感覚派でロジックが苦手でしたが、練習を重ねて身につけました。だからこそ「この考え方は誰でもできる」と言い切ります。
地方で集客が多いわけでもなく、売る商品もローコスト住宅から企画住宅、自分でプランを描く自由設計へと短期間で変わっていく。そうした環境で売れ続けたのは、商品ごとに売るロジックを組み立て、最後に感情を動かすという流れが、どの商品でも共通していたからです。

ロジックと聞くと難しく感じますが、このコンサルタントは「ロジックは社会科の勉強のようなもの」と表現します。数学のように考え込む必要も、国語のように解釈が分かれることもありません。事実を覚え、その通りに動かせば論理は通ります。
野球で「打ったら一塁へ走る」というルールがあるように、商談にもルールがあります。たとえば「こういう聞き方をすれば、人は『はい』と答えやすい」「こういう言葉や行動を返せば、相手はこう反応する」といったものです。ほぼ決まっている以上、覚えて実践すれば再現できます。
ポイントは、ロジックを身につけた人を近くに置くことです。感情の動かし方は一つひとつの経験が欠かせませんが、ロジックは身につけた人から聞いて、その通りにやれば成り立ちます。実際、教わった通りに実践している営業ほど成果が伸びています。
ロジックは80点を取るための近道です。しかし、100点や150点を取るトップセールスの共通点は、お客様の感情を動かすのが抜群にうまいことです。「どうすれば楽しく家づくりをしてもらえるか」「どう喜んでもらうか」「どう不安を解消するか」という感情へのアプローチが、最終的な商談の質を決めます。
たとえば土地決めは、間取りの打ち合わせと違ってワクワクする話になりにくく、お客様は真剣に考え込みます。しかし、最後まで考え抜いて結論を出せるお客様ばかりではありません。リラックスして直感で決めたい方も多いため、場を一度プラスマイナスゼロに戻す話が役立ちます。
このコンサルタントは、新人時代に担当したお客様の地鎮祭で、敷地に出ていた給水管に気づかず車で踏んでしまい、水が噴き出したという失敗談を持っています。顔面蒼白で謝ったところ、お客様は「神様がお祝いしてくれていますよ」と笑ってくれ、噴水の前で記念写真を撮ったそうです。その写真を見せながら「この土地は給水管が出ていないので安心です」と話すと、張り詰めた空気がふっとほぐれます。
こうした話を、商談のフェーズごとに準備しておくことが大切です。せっかく時間を使ってもらう以上、楽しく打ち合わせしてほしい。その思いが、引き渡し後も続く関係につながります。
ロジックを組織で共有する道具が、商談で使うアプローチブックです。若手から売れている営業まで誰が使ってもよいツールですが、アプローチブックを使えば売れるわけではありません。

お客様は、こちらが決めた流れ通りに動いてくれるわけではありません。かといって、お客様の流れにそのまま乗ってしまうと、伝えるべきことが伝わらず、正しい家づくりに導けなくなります。だからこそ「こう考えるとよい」という考える軸としてアプローチブックを持っておく。そう位置づけて使っている営業ほど、成果が出ています。
営業力の強化というと、トークや商談フローの整備を思い浮かべがちです。しかし実際には、その手前の「どんな商品を、どんなコンセプトで売るのか」から見直すケースが少なくありません。
| 支援のテーマ | 主な内容 |
|---|---|
| 商品づくり | お客様が何を求めているかから、 モデルハウスやコンセプトを設計 |
| 商談フロー・ツール | 売り方の流れを整え、 アプローチブックなどを作成 |
| 案件会議・営業研修 | 案件ごとの打ち手を決め、 ノウハウを社内に蓄積する |
| 競合対策・若手研修 | 競合への対応や、 新人・若手の育成、AI活用研修 |
いわば営業部長が担う仕事を幅広く支援する形です。さらに、受注を伸ばすには新規来場が欠かせず、業績全体を上げるには優秀な営業の採用も必要になります。営業を起点に、集客や採用へとテーマが自然に広がっていくのも特徴です。
A. センスだけでは決まりません。商談のロジックは「こう聞けばこう反応する」というルールの集まりなので、覚えて実践すれば80点までは誰でも到達できます。そのうえで感情の動かし方を磨くことで、さらに上を目指せます。
A. 本や日々の接客から学ぶこともできますが、最も早いのはロジックを身につけた人から直接教わり、その通りに実践することです。社内のトップ営業や外部の実務経験者を、若手の近くに置く仕組みをつくりましょう。
A. 作るだけでは売れません。お客様は想定通りに動かないため、台本としてではなく、どう考えればお客様を正しい家づくりに導けるかという「考える軸」として使うことが大切です。
ピュアグロースでは、大手ハウスメーカーや地場ビルダーでトップの実績を残した実務経験者が、商品づくりから商談フロー、案件会議、若手研修まで、営業部長に代わって現場に入り込んで支援しています。