「2026年、住宅会社として何に力を入れればいいのか分からない」
「性能を上げても他社と差がつかなくなってきた」
本記事は、2026年1月に公開した動画(収録は2025年12月)で当社代表が解説した、住宅業界の動向と2026年の勝ち残り戦略をまとめたものです。補助金や住宅ローンなどの制度は今後も変わるため、記事では時期が変わっても使える打ち手を中心に整理しました。成長戦略・事業戦略・組織戦略・採用戦略の4つの切り口で、地域の工務店・ハウスメーカーが年始に考えておきたいことを解説します。
2025年は、GX志向型住宅への手厚い補助金を追い風に、性能を重視する住宅会社が受注を伸ばした1年でした。一方で、多くの会社が高性能化に取り組んだ結果、商品のコモディティ化が進み、性能だけでは差別化しきれない場面も目立つようになりました。
2025年12月時点では、2026年度の新たな補助事業でもGX志向型住宅が対象となる方針が示されており、国は将来的に蓄電池の搭載なども重視する方向を打ち出しています。また、残価設定型の住宅ローン(いわゆる残クレ型)についての報道もありました。詳細はまだ見えていませんが、「資産価値の高い住宅を持ちやすくする」という国の方向性は変わらないと考えられます。制度の細部を追いかけるよりも、エネルギー性能とコストパフォーマンスの両面で商品を磨き続けることが、どの制度にも対応できる土台になります。
※補助金・住宅ローン制度の内容は2025年12月時点の情報です。最新の要件は各制度の公式情報をご確認ください。
当社は、1つの住宅会社が複数の住宅ブランドを持つことで地域のシェアを高めるマルチブランド戦略を推進してきました。そのうえで最近お伝えしているのが全方位戦略です。1つのブランドで商品を少しずつ増やす従来のやり方ではなく、下の価格帯を担う商品ブランドを別に持ち、そこで集客したお客様を自社の得意な価格帯にも案内していく考え方です。
実際に大手ハウスメーカーでも、低価格帯の商品を別ブランド・別商品として打ち出す動きが2025年の中盤から後半にかけて広がりました。地域の工務店にとっても、価格帯の空白を残さないことが、競合に流れるお客様を減らすことにつながります。
すべての会社が全方位戦略をとればいいわけではありません。目安は地域シェアと、すでに持っているブランドの数です。
| 戦略 | 向いている会社 |
|---|---|
| マルチブランド戦略 (2ブランド目を出す) | 主力価格帯の商品で 地域シェアが5%を超えている 単一ブランドしか持っていない |
| 全方位戦略 (下の価格帯を補う) | 地域シェアが10%を超えている すでに2〜3ブランドを展開し、 次の展示場出展や人員の確保が難しい |
※当社コンサルタントが支援の現場で用いている目安です。商圏や組織の状況によって判断は変わります。

家を買う人が来場前に多くの情報を集めるようになり、来場予約をきっかけにした0次接客や、営業個人のInstagramで人柄を伝え、LINEで接触頻度を上げていく営業スタイルが成果につながっています。YouTubeも含め、SNSはもう遅いと感じるかもしれませんが、テレビCMや野立て看板といった従来の媒体と比べると、次の世代に向けてはまだ成長期の入り口です。今から始めることで差別化できる余地は十分にあります。会社として発信するだけでなく、営業一人ひとりが発信する体制づくりがポイントです。
接客の流れの中でOB様のお宅へご案内すると、営業の人柄も会社の良さもリアルに伝わります。ところが、これができている会社・営業と、できていない会社・営業の差が2025年は大きく表れました。これまで売れていた営業や会社が苦戦している例もあります。
売れる営業と売れない営業、売れるブランドと売れないブランドの差は今後さらに広がると考えられます。OB様との関係づくりは、時期を問わず効く打ち手です。
SNSや掲示板で会社の評判がすぐに広がる時代になり、自社が出す情報の透明度が問われています。日々の取り組みや社員の様子を、求職者やお客様の目線で外に見せていくことは、採用にも、社員の定着や活躍にも効果があります。会社のYouTubeやSNSで日常を臆せず発信し続けることで、求職者にもお客様にも選ばれる環境をつくれます。
人材不足が続く中で、人材紹介会社やヘッドハンティング会社への依存度が高まっています。しかし高い成長を目指す会社ほど、その費用は無視できない水準に近づいています。紹介会社を使った採用は資金力のある大手が有利になりやすい勝負でもあります。紹介会社も利用しつつ、自社で採用できる仕組みをどうつくるか。発信による認知づくりやリファラル、スカウトなど、知恵を絞って自ら動くことが求められます。

成長戦略、事業戦略、組織戦略、採用戦略。すべてに手を付けようとすると、何から決めればいいか迷ってしまいます。一番最初に決めるべきなのは、3年後に本当にどうなっていたいかという意思です。普段は目の前の仕事で考えられない先のことを、年始のような時間があるタイミングで、バイアスを外して前向きに描いてみてください。
当社代表は、移動中の飛行機や予定のない日のホテルで時間を確保し、まとめて計画を立てているそうです。半年から1年先までは詳細に計画し、その先は状況に応じて変えていく。完璧な中期計画をつくり込むより、まずは1年の予定を具体的にして一つずつ実行していく進め方は、スピードが求められる住宅会社にも参考になるはずです。
A. マルチブランド戦略は、1社で複数の住宅ブランドを持ち地域シェアを高める戦略です。全方位戦略は、その中でも特に下の価格帯を担う商品ブランドを持ち、そこで集客したお客様を得意な価格帯にも案内する考え方です。地域シェアが5%を超えて単一ブランドの会社は2ブランド目を、10%を超えて複数ブランドを展開済みの会社は全方位戦略を検討するのが目安です。
A. 遅くありません。若い世代に向けては、SNSはまだ成長期の入り口にあると考えています。会社のアカウントだけでなく、営業一人ひとりが人柄を発信し、LINEで接点を増やしていくことで、来場前から信頼関係をつくれます。
A. 制度の詳細は毎年のように変わるため、最新情報の確認は欠かせません。ただし「資産価値の高い住宅を持ちやすくする」という国の方向性は一貫しています。エネルギー性能とコストパフォーマンスを高めた商品づくりを続けることが、どの制度にも対応できる備えになります。
ピュアグロースでは、マルチブランド戦略・全方位戦略の設計から、SNS活用、OB宅案内の仕組みづくり、採用まで、住宅会社の成長を一貫して支援しています。自社はどちらの戦略を選ぶべきか、何から手を付けるべきかなど、お気軽にご相談ください。