断熱性能を体感させる販売戦略|国分ハウジングの体感施設に学ぶ案内の型と費用対効果

2026.10.27 2026.10.27
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「断熱等級やUA値を説明しても、お客様の反応が薄い」
「体感施設をつくりたいが、費用に見合うのか判断できない」

性能を数字で伝えても、多くのお客様にはその違いが実感として伝わりません。そこで注目されているのが、断熱性能の差を体で感じてもらう体感型セールスです。本記事では、鹿児島県・宮崎県でトップクラスの実績を持つ国分ハウジングの店舗に、当社が支援してつくった断熱体感施設(通称「ぶるぶるアイスワールド」)の視察会をもとに、体感施設の仕組み、営業での使い方、費用の考え方、集客への生かし方を解説します。国分ハウジングのマーケティング体制については国分ハウジングに学ぶ住宅マーケター像をご覧ください。

断熱体感施設「ぶるぶるアイスワールド」とは

国分ハウジングの鹿児島店は、3棟のモデルハウスとショールーム店舗を構えるロードサイド型の大型展示場です。ここに窓メーカーの協力のもと、外気温をマイナス1℃に設定した大きな冷蔵庫のような空間をつくり、その中に断熱性能の異なる3つの小さな部屋を並べました。当社の支援先では浜松に続く2拠点目です。

体感ブース断熱性能の目安(UA値)
国の省エネ基準相当0.87
HEAT20 G2相当0.46
HEAT20 G3相当0.26

※UA値は鹿児島の主な地域区分(6・7地域)の基準値です。各ブースは暖房のある部屋とない部屋に分かれており、室温の違いや足元の冷え方の差を比べられます。

つくってみて分かったのは、温度差を分かりやすく出すのが意外と難しいということです。冷蔵の配置や各ブースの気密によって体感の差は大きく変わるため、オープン後も温度を細かく調整し続けています。

体感施設は「つくるだけ」では売れない

視察に参加した住宅会社からも、「同じような施設を持っているが、使い方が少しずつ違う」という声が多く聞かれました。成果を分けるのは、施設そのものより営業がどう案内し、どう説明するかです。

1. 一度体を冷やしてから入ってもらう

実際の案内では、ご夫婦と営業の3人程度でブースに入ります。人が多いと室内が温まり、差が分かりにくくなります。マイナス1℃の空間で一度体を冷やしてから各ブースに入ると、断熱性能による暖かさの違いをはっきり感じてもらえます。

2. 体感の後の「ストーリー」を決めておく

体感した後に何を話すかも型にしておきます。例えば、最高等級を強く勧める競合と比較されている場面では、G2とG3の差を実際に体で確かめてもらったうえで、お客様の暮らしと予算に合ったグレードを一緒に考える流れが有効です。そのうえで、国が健康で省エネな住まいを求めていることを伝え、「では実際に建てている家を見に行きましょう」と完成物件の案内につなげます。体感から次の行動まで、一連の流れとして設計しておくことがポイントです。

3. 営業がトークを練習し、施設をチューニングし続ける

説明の仕方次第で、同じ施設でも伝わり方は大きく変わります。営業同士で案内の練習を重ね、お客様の反応を見ながら温度設定や説明を調整し続けることが欠かせません。なお、性能の体感で差別化できるのは、まだこうした施設を持つ会社が少ない今だからこそです。多くの会社が同じトークを使い始めれば差別化しにくくなるため、見せ方は常に磨き続ける必要があります。

断熱体感施設の案内の型:マイナス1℃の空間で一度体を冷やす、省エネ基準・G2・G3相当のブースを少人数で比べる、体感後のストーリーを決めて完成物件の案内につなげる

費用対効果の考え方

この規模の施設をつくるには約2,200万円かかり、冷却のための電気代が年間約500万円ほど必要になります(※動画内の説明に基づく概算です。地域や規模によって異なります)。償却も含めて考えると、施設がきっかけで年間1棟程度の受注が増えれば回収できる計算です。

ネックになるのは電気代です。北海道のような寒冷地では冬場に外気を取り込めるため安く済みますが、温暖な地域では夏も冬も冷やし続ける必要があります。店舗の中につくるか、屋外に独立して設けるかも含め、地域の気候に合わせて計画しましょう。

体感施設は集客と2回目の案内に効く

  • 2回目の来場の理由になる:初回接客の後、「次はこの施設で体感してください」と次のアポイントを取りやすくなる
  • 単独で集客できる:チラシからQRコードでホームページの紹介ページを見てもらうと、「体感してみたい」という予約が入る
  • メディアに取り上げられやすい:珍しい施設のため地元テレビ局の取材を受けるなど、認知の拡大にもつながる

参考:店舗そのものを看板にする

視察会では、国分ハウジングのセカンドブランド「デイジャストハウス」の店舗も見学しました。交通量の多い幹線道路沿いの変形地に、2階建てのモデルハウス2棟と3階建ての事務所兼店舗を配置。建物そのものを看板として目立たせ、大きな看板やのぼりも組み合わせて認知を高めています。この店舗では営業5人で年間約40棟を目標にしているとのことです。変形地でも、見せ方次第で集客拠点になる好例です。

よくある質問

Q. 断熱体感施設をつくるにはどれくらいの費用がかかりますか?

A. 今回の規模では建設に約2,200万円、電気代が年間約500万円ほどかかるという説明がありました。償却を含めて年間1棟程度の受注増で回収できる計算です。温暖な地域ほど電気代がかさむため、気候に合わせて計画しましょう。

Q. 体感施設で成果を出すコツは何ですか?

A. 施設をつくるだけでなく、案内の仕方を型にすることです。一度体を冷やしてから入ってもらう、少人数で入る、体感後に話すストーリーと次の案内先を決めておく、営業同士で練習する、といった点が重要です。

Q. 体感施設は集客にも使えますか?

A. 使えます。チラシやホームページで紹介すると「体感したい」という予約が入りますし、珍しさからメディアにも取り上げられやすくなります。初回接客後に2回目の来場を促す理由としても効果的です。

体感型セールス・展示場づくりのご相談はこちら

ピュアグロースでは、断熱体感施設の企画から、案内トークの設計、営業への落とし込み、集客での活用まで支援しています。全国のトップビルダーを訪問する視察会も開催していますので、お気軽にご相談ください。

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