「生成AIが話題だが、種類が多すぎてどれを使えばいいか分からない」
「ChatGPTを試してみたが、思うような答えが返ってこない」
住宅会社でも生成AIを使う人は増えましたが、使いこなせている人とそうでない人の差は大きく開いています。本記事では、住宅会社専門のコンサルタントとして20年のキャリアを持つ当社代表が、2025年春にAIを本格的に使い始め、約50日で有料・無料あわせて数多くのツールを試した結果をもとに、住宅会社が使うべき5つのAIツール、職種別のAI活用マップ、そして成果を出すために必要な3つの力を解説します。
※ツールの機能は動画収録時点(2025年8月)の内容に基づきます。各ツールの最新の仕様・料金は提供元の情報をご確認ください。
当社代表は、話題のAIツールに一通りログインして試し、その半分以上に課金して使い比べました。そのうえで年間契約に切り替え、今では使わない日はないというのが次の5つです。
| ツール | 主な使いどころ |
|---|---|
| ChatGPT | 総合力が高く、業務の約7割で使用。 文章の精度と返答の速さが強み |
| Gemini | Googleのスプレッドシートやカレンダー、 Gmailを使う会社なら必須 |
| Gamma | スライドやLP、サイトマップの たたき台を短時間で作成 |
| tl;dv | オンライン会議を録画し、 文字起こしと議事録を自動作成 |
| Canva | Instagramのバナーやサムネイル、 採用プレゼンなどのデザイン |
特に業務時間の短縮が大きかったのが、スライド作成です。コンサルティングの仕事はプレゼン資料づくりが多いのですが、Gammaを使うと、70点程度のたたき台までが数分で仕上がります。オンライン会議の議事録も、社内向けであれば自動の文字起こしで十分です。代表自身、これらを徹底して使うことで、作業時間が1日あたり2〜3時間短くなったと実感しています。
AIを使って変わったのは、仕事全体のうち最初の7割です。情報を集め、体系化し、文章にする。この初速の思考とアウトプットの精度が格段に上がりました。一方で、最後の仕上げは人にしかできません。たたき台はAI、仕上げと判断は人という役割分担を意識すると、アウトプットの質が上がります。
ChatGPTに質問しても良い答えが返ってこない。その原因の多くは、インプットと壁打ちの量が足りないことです。使い始めは誰でも同じです。ゲームのキャラクターを育てるように、情報を覚えさせ、やり取りを重ねることで、まったく別物になっていきます。
なお、社内の資料や顧客情報をAIに読み込ませる場合は、会社として利用ルールやデータの取り扱い設定を決めてから進めましょう。
住宅・不動産会社で、誰が何をインプットし、何に使えばよいのか。当社で整理した職種別の活用マップです。ポイントは、アウトプットの差は能力の差よりも、インプットしている情報の差で生まれるということです。

経営計画、KPIの設計、毎月の集計数字をすべてインプットします。幹部が育たない原因の一つは、判断に必要な経営情報を幹部が持っていないことです。同じ情報をAIに入れておけば、経営者と幹部の判断の差は小さくなり、意思決定の納得感と再現性が高まります。
商品カタログ、営業ツール、過去の見積もりや図面をインプットすると、接客トーク、お客様ごとの提案の整理、お礼メール、インサイドセールスのメールテンプレートなどを、自社らしい内容で返してくれるようになります。
過去のイベント告知、SNSの投稿、動画の台本をインプットし、日々の投稿、YouTubeの台本、LPの構成、イベントページの文章づくりに使います。作業時間が半分になったという人もいます。
今一番使われているのが、パースのデザインアップです。壁打ちで理想のパースが出たら、「このクオリティを初手で出せるようにインプットして」と伝えて基準を覚えさせます。具体的な手順はChatGPTで住宅パースを仕上げる指示の出し方で解説しています。
面接のトーク例、会社紹介のスライドづくりに加え、スカウト型採用の文面づくりにも使えます。当社では、過去に開封された文面を覚えさせたうえでスカウト文を作成し、開封率が上がるという結果が出ています。
会議の議事録、資料の要約、考えの壁打ちは全員が使うべき領域です。ここで乗り越えるべきは、「議事録はこうあるべき」という経営者のこだわりです。形式に時間をかけるより、お客様との仕事に時間を使う方が生産性は上がります。当社では、社内向けの共有文書はAIで作った内容をそのまま出すことをむしろ推奨しています。

AIを使ううえで最大の壁は、自分が欲しいものを言語化できていないことです。意外にも、これが苦手なのは若手に多い傾向があります。逆に、欲しいものを部下に伝えることに慣れているベテランや経営者は、触ったことがないだけで、AIを得意になれる素地を持っています。
「なぜそれが必要なのか」という背景と、「1,000字以内で」「15分のプレゼン資料に」といった制約条件を伝えると、初手から欲しい答えに近づきます。
それでも一発で欲しい答えは出ません。「第1段落は不要」「結論の背景をもっと厚く」と、違う点を具体的に伝えて直させます。欲しい答えが出たら、「これを初手で出せるように、体系的に統合してインプットしておいて」と伝える。これを繰り返すと、AIの初手のアウトプットは驚くほど良くなります。
この3つの力は、AIのためだけのスキルではありません。部下に仕事を頼むときも、お客様に提案するときも同じです。AIとの壁打ちは、問いの質を高める仕事の訓練にもなります。良い答えが返ってこないのは、良い問いと良い情報を渡していないからです。
AIを使っても、人の仕事はなくなりません。AIはあくまでツールです。短くなった時間を、お客様や家族、後輩の相談に乗る時間など、本来使うべきことに充てることこそが、AI活用の本当の価値です。
A. まずは総合力の高いChatGPTから始めるのがおすすめです。そのうえで、Googleのツールを使っているならGemini、資料づくりが多いならGamma、オンライン会議が多いなら議事録ツール、SNSのデザインが多いならCanvaと、業務に合わせて追加しましょう。
A. 無料版で不便を感じないうちは無料版で構いません。壁打ちやインプットの量が増え、待たされることにストレスを感じるようになったら有料版に切り替えるのが目安です。
A. 欲しいものを具体的に言葉にし、背景と制約条件を伝え、違う点を具体的に直させてみてください。同じテーマは同じスレッドで続け、自社の資料などの情報をインプットするほど、答えの精度は上がります。
ピュアグロースでは、住宅会社の職種や業務に合わせた生成AIの導入・活用を支援しています。お気軽にご相談ください。