「一条工務店と競合すると、気づいたときには先に決められている」
「価格で負けたと思っているが、本当にそうなのか分からない」
性能の高さと全国的な知名度を持つ一条工務店は、地域の住宅会社・工務店にとって手ごわい競合です。当社にも「分析は分かったが、実際に競合したときにどう戦えばよいか」というご相談が多く寄せられます。
本記事では、2025年2月公開の動画をもとに、当社代表がコンサルティングの現場で伝えている競合対策の一部を紹介します。ポイントは、相手の営業の流れを理解し、お客様がどの段階にいるのかを正しくつかむことです。一条工務店の営業の「型」や展示場での集客については一条工務店と競合したらどう戦うかでも解説していますので、あわせてご覧ください。
競合に勝つには、相手がどのタイミングでお客様と合意を取り、どの時点で「決まった」と考えているのかを知ることが欠かせません。動画で解説された一条工務店の営業の流れは、おおむね次のとおりです(2025年2月の動画収録時点の解説に基づきます)。

資材価格や建築単価が上がり続けるなかで、「今の価格で固定できる」という提案はお客様にとって魅力的に映ります。一方で、この流れを理解しておくと、地域の住宅会社が打てる手も見えてきます。
お客様から「一条工務店に決めました」と言われたとき、多くの営業担当者はそこで諦めてしまいます。しかし、まず確認すべきなのは「仮契約の段階ですか、本契約ですか」ということです。
仮契約の段階であれば、お客様はまだ間取りや最終的な金額を見ていないこともあります。もちろん、お客様の判断を尊重することが大前提です。そのうえで、まだ比較検討の余地があるのであれば、「最終的な判断の材料として、私たちのプランもご覧いただけませんか」と誠実に提案を続けることができます。段階を確認せずに引き下がってしまうのは、もったいないケースが少なくありません。
一条工務店の流れでは、本契約までは営業担当者が中心にお客様と向き合います。だからこそ、本当に契約したいお客様には、早い段階から設計担当者を同席させることが差別化になります。
設計担当者がお客様の要望を直接聞き、敷地や暮らし方に合わせたプランをその場で語れることは、お客様にとって大きな安心材料です。性能の高さで真正面から張り合うのではなく、「この会社なら自分たちの暮らしに合った家を設計してくれる」と感じてもらうことが、地域の住宅会社の強みになります。設計担当者の同席の仕方については契約率84.6%の設計担当は何をしているかも参考にしてください。
「一条工務店は安いから負けた」と考えている営業担当者は多いのですが、比べているのが1回目の見積もりであれば、それは公平な比較とはいえません。どの住宅会社でも、仕様や間取りが確定するにつれて見積もりは変わるものです。標準仕様に何が含まれ、何がオプションになるかも会社によって異なります。
大切なのは、お客様が条件をそろえて比較できるようにお手伝いすることです。自社の見積もりに含まれている項目を丁寧に説明し、「同じ間取り・同じ仕様で比べたときにどうか」という視点を持っていただけるようにしましょう。
| 確認すること | 営業担当者の動き方 |
|---|---|
| 契約の段階 | 仮契約か本契約かを確認し、 比較の余地があれば提案を続ける |
| 設計の関わり | 本当に契約したいお客様には 設計担当者を早めに同席させる |
| 見積もりの比較 | 標準仕様の範囲をそろえ、 最終の見積もり同士で比べる |
大手ハウスメーカーの営業担当者は、競合の見積もりと自社の見積もりを項目ごとに見比べ、どこで差がついているかを日々研究しています。一方で地域の住宅会社は、自社の提案を誠実に作ることに集中するあまり、お客様の手元でどの見積もりとどの見積もりが比べられているかまで目を配れていないことがあります。

一条工務店は性能に強く、よくできた商品を持つ会社です。性能が一番というイメージを覆すのは簡単ではありません。それでも、最終的なプランと見積もりの勝負になれば、地域の住宅会社が金額だけで負けるわけではありません。相手を研究し、お客様にとって公平な比較ができる状態をつくれば、選んでいただけるお客様は必ずいます。これは一条工務店に限らず、大手ハウスメーカーとの競合全般に通じる考え方です。
A. まず、仮契約の段階なのか本契約なのかを確認しましょう。お客様の判断を尊重したうえで、まだ比較検討の余地があれば、最終判断の材料として自社のプランをご覧いただけるよう誠実に提案します。
A. 本当に契約したいお客様には、できるだけ早い段階で同席させるのがおすすめです。お客様の要望を設計担当者が直接聞き、暮らしに合ったプランを語れることが大きな差別化になります。
A. 比べられているのが1回目の見積もりか最終の見積もりか、標準仕様に何が含まれているかを確認しましょう。条件をそろえて比べると、印象とは違う結果になることもあります。
ピュアグロースでは、大手ハウスメーカーとの競合を想定した営業研修や、商品・見積もりの見直しを支援しています。一条工務店の強みと対策を整理したレポートもご用意しています。