「Meta広告の来場単価が年々上がり、10万円を超えてしまった」
「ギフトカードの金額を上げても、競合がすぐ追随してきて効果が続かない」
InstagramやFacebookに配信するMeta広告で集客している住宅会社から、こうした声が増えています。そんななか、熊本県のある工務店では、広告費を変えずに月13件だった来場予約が月60件まで増え、来場単価は2万円前後になりました。
本記事では、大手ハウスメーカーの営業出身で、現在は住宅会社の集客を支援している当社コンサルタントが、販促費を変えずに来場を増やしたMeta広告のバナー戦略を解説します。バナーのデザインそのもののコツはクリックされるバナー・サムネの作り方|住宅会社の広告で成果を出す7原則で紹介していますので、本記事では広告の「回し方」と「配信の考え方」を中心にお伝えします。
この工務店は年間25棟ほどの規模で、地元で特に知名度が高いわけではありません。Meta広告の予算は月50万円ほど。支援開始から3か月で、月の来場予約が13件から60件へと4倍以上に増え、翌月も同じペースが続いています。ギフトカードの金額を上げたわけではありません。
※動画内で紹介された事例の数字です。
住宅会社のMeta広告でよく見かけるのが、自社の施工事例の外観写真を使ったバナーです。しかし大手ハウスメーカーの外観バナーを並べてみると、どれがどの会社か見分けがつかないほど似ています。AIで画像を作れるようになり、差別化はさらに難しくなりました。
外観で差がつかないと、勝負はギフトカードの金額になりがちです。ところが金額を上げても、競合がすぐに追随します。また上げる。その繰り返しで、広告費と特典費だけが膨らみ、来場単価は下がらない。多くの会社がこの状態に陥っています。これからの勝負どころは、特典の金額ではなくバナーのつくり方と回し方です。
これまでのバナー制作は、1枚1枚に時間をかけ、出す前に「これで大丈夫か」と悩むのが一般的でした。月に1回、あるいは2か月に1回入れ替え、半月かけてABテストをする。そのスピードでは、もう遅いといえます。
| 項目 | これからの運用の目安 |
|---|---|
| 最初に出す枚数 | 広告予算5万円につき1枚程度 (月50万円なら約10枚) |
| 入れ替えの頻度 | 1週間ごとに、 10枚中7枚ほどを入れ替える |
| 月に回す枚数 | 20〜30枚程度 |
| 考え方 | 出す前に悩むより、 出して結果の悪いものを消す |
多ければ多いほど良いわけではありませんが、一般的な運用の5〜6枚と比べると、手数がまったく違います。1枚が外れてもすぐ別のバナーで取り返せるため、成果が安定します。

不動産売却の広告を例に考えてみましょう。急いでいる人には「最短3日で売却」、相続に困っている人には相続の悩みに寄り添う言葉、離婚を経験した人には同じ境遇の人に向けた言葉が響きます。「不動産の売却はプロにお任せ」という王道のバナーだけでは、こうした層を取りこぼしてしまいます。
住宅も同じです。健康を気にする人には自然素材や性能、デザインが好きな人には高級感、間取りに悩む人にはプランの特徴が響きます。お客様の悩みや好みごとに、それぞれに刺さるバナーを用意するのがこれからの配信の考え方です。
外観バナーや家づくりフェアのような王道の訴求をやめるわけではありません。この事例では、以前は王道7割・ニッチ3割だった配分を、現在はニッチな層向け7割・王道3割に変えています。ニッチな層向けのバナーのほうが、来場が取れているからです。
バナーの成果は、パッと目を引くデザインと、読んで心が動くキャッチコピーの掛け算で決まります。住宅の検討では、奥様の気持ちをつかむことが欠かせません。そこで参考にしているのが女性誌のキャッチコピーです。女性誌の編集者は、言葉を考えることに膨大な時間をかけているプロだからです。
女性誌のコピーを集めてAIに読み込ませ、20代向け、30代向けなど年代ごとに響く表現の傾向をつかんだうえで、住宅のキャッチコピーをつくります。もちろん雑誌の言葉をそのまま使うのではなく、自社向けにアレンジします。こうして生まれた尖ったコピーと、ペット好き、シンプル志向、外観好きなど幅広いデザインを組み合わせることで、他社と似ないバナーになります。
| バナーの種類 | 来場単価 |
|---|---|
| よくあるキャンペーン・ 価格訴求 | 約9万円 (他社と同程度) |
| 外観に人物を入れ、 尖ったコピーを添えた平屋 | 1万円台 |
| 平屋×ペット(犬)の訴求 | 約1.2万円 |
| 反応が最も良かったバナー | 約8,000円 |
※動画内で紹介された事例の数字です。
一方で、ライフスタイルを訴求した見学会のバナーに費用をかけたものの、来場0件だったという失敗もあります。だからこそ、幅広く出して早く判断することが重要です。
バナーの種類を広げると、見落とされがちなのがクリックした先のページ(ランディングページ)です。たとえば「特典あり」のバナーから、平屋の見学会のページに飛んだら、お客様は離脱してしまいます。バナーとページの内容をそろえれば離脱が減り、クリック率が低くても来場単価は安く抑えられます。

バナーを大量に作り、さらにページまで合わせるのは大きな労力がかかります。しかし少ないバナーと一つのページで回し続けると、来場単価は10万円、11万円、12万円と上がっていきます。運用代行会社に任せきりで、どんなバナーが出ているかも把握していない場合は、今すぐ運用の体制を見直すことをおすすめします。
住宅会社の集客の打ち手は、Web広告だけではありません。ホームページへの口コミの掲載、過去に来場したお客様の掘り起こし、そしてOB様だけでなく社員・知人・協力業者からの紹介など、やるべきことは数多くあります。この事例の会社も、当初取り組めていた打ち手はわずかでしたが、幅を広げることで集客が増えています。すべてを一度にやるのではなく、自社のリソースに合わせて優先順位をつけて取り組みましょう。
A. 目安は広告予算5万円につき1枚程度です。月50万円なら最初に10枚ほど出し、1週間ごとに成果の悪いものを入れ替えて、月20〜30枚を回すイメージです。出す前に悩むより、出して悪いものを消す運用が効果的です。
A. 一時的には増えても、競合がすぐに追随するため効果は続きにくいのが実情です。特典の金額で勝負するのではなく、お客様の悩みや好みに合わせたバナーを数多く出すことで、来場単価を下げられます。
A. バナーの訴求とページの内容がずれていると離脱が増えるため、できるだけそろえることをおすすめします。クリック率が低くても、ページが合っていれば来場単価は安く取れることが多いです。
ピュアグロースでは、Meta広告のバナー制作・運用の代行から、社内のマーケティング担当者の育成、紹介や見込み客の掘り起こしまで、住宅会社の集客戦略を支援しています。