複数の商品を売り分ける住宅営業|郊外エリアで成果を出した元一条工務店の副店長に学ぶ勝ち筋

2026.10.27 2026.10.27
複数の商品を売り分ける住宅営業|郊外エリアで成果を出した元一条工務店の副店長に学ぶ勝ち筋 解説動画サムネイル

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「商品ラインナップは増やしたのに、結局売れるのは1〜2商品だけ」
「郊外のエリアでは、建売や価格の安いメーカーにお客様を取られてしまう」

住宅会社が商品を増やしても、営業現場で使いこなせなければ意味がありません。本記事では、一条工務店で約10年営業を務め、副店長として部下の育成にも携わった当社のコンサルタントの経験から、複数の商品を売り分けて成果を出す営業の考え方と、売れる営業を育てるポイントを解説します。都市部より所得水準が控えめな郊外エリアで、価格を抑えた商品を入口に全商品タイプを売ってきた経験に基づく内容です。

郊外エリアで「価格を抑えた商品」をどう生かすか

当社コンサルタントが担当していたのは、栃木県の郊外寄りのエリアです。所得がそれほど高くないお客様も多く、建売住宅を扱うメーカーが強い地域でした。そこで主力にしていたのが、一条工務店の中でも価格を抑えた規格型の商品です。

かつては「安い商品でお客様を呼び、実際には別の高い商品を売っている」と言われることもありました。しかし実際には、価格を抑えた商品そのものもしっかり売れており、社内でのシェアも高まっていたといいます。入口の商品で終わらせず、お客様に合わせて全商品タイプを売り分ける。これが郊外エリアで成果を出した勝ち筋でした。

商品が多いと売れなくなる「売り分けのあるある」

多くの住宅会社では、形のうえでは商品数が多くても、最終的に売っているのは1〜2のメイン商品だけ、ということがよくあります。

商品が1つしかなければ、「他社はこうだが、この商品はここが良い」と話を組み立てやすくなります。ところが自社の商品が複数あると、どれかを悪く言うわけにはいきません。その結果、説明が中途半端になり、どの商品も売れなくなる。これが売り分けがうまくいかない典型的なパターンです。

複数商品を売り分ける3つのポイント:会社としての軸を先に伝える、全商品の価格と仕様を即答できるようにする、初回接客の終わりまでにお客様に合う商品を1つに絞る

売り分けを成功させる3つのポイント

1. 会社としての「軸」を先に伝える

商品ごとに「これが付いている」「これは付いていない」という違いはたくさんあります。しかしその前に、自社が何を売りにしている会社なのかという大きな軸をきちんと伝えることが大前提です。軸が伝わっていれば、「だからこのお客様にはこちらのタイプが合う」と、商品同士を否定せずに売り分けることができます。

2. 全商品の中身と価格を即答できるようにする

売り分けるには、商品を正しく理解していることが前提です。部下を育てるときには、「この商品の30坪を別の商品の30坪に変えたらいくらになるか」「何が付いて、何が付かないか」を全商品について言えるようにしていました。どの商品でも価格と仕様を即答できるからこそ、お客様の要望に応じて自信を持って提案できます。

3. 初回接客の終わりまでに「あなたはこれ」と絞る

最後まで選択肢を並べてお客様に選ばせるのではありません。接客の最初の段階で「このお客様ならこの範囲の商品まで行ける」という選択肢を頭の中でつくり、ヒアリングを進めながら、初回接客の終わりには「あなたにはこの商品です」と1つに絞り込みます。商品が決まっているから、伝える内容もぶれず、訴求が短く鋭くなります。お客様を見極め、合う商品を判断する力こそが売り分けの核心です。

売れる営業を育てるために

会社の歴史と理念から教える

副店長として部下を育てるとき、まず取り組んだのは、会社の歴史や理念を伝えることでした。その言葉をお客様にそのまま投げかければ、きっと通じる場面がたくさんあるからです。自分が売れるのは当たり前。部下が売れるようになり、表情が変わっていくことが育成の喜びだったといいます。会社として理念を語れる組織とそうでない組織では、支援先を見ていても成果に大きな差が出ています。

人の「立ち振る舞い」を観察して学ぶ

成果を出すために後輩に勧めていたのが、バラエティ番組を「立ち振る舞いの教材」として見ることです。司会者はどう話し、周りの出演者はどう場を盛り上げ、誰が誰の面白さを引き出しているのか。なぜその場が納得や笑いに包まれるのかを考えながら見ると、接客での話の受け方や返し方のヒントになります。ただ見るのではなく、構図を読み解くのがポイントです。

工務店の商品は、実は負けていない

コンサルタントとして多くの工務店を見るようになって分かったのは、一条工務店や大手メーカーに負けている商品はほとんどないということです。もったいないのは、自社の商品を熱く語れていないこと、そしてデメリットばかりに目が向いてしまっていることです。

また、一条工務店時代には「競合対策をしているつもりで、しきれていなかった」とも振り返ります。「この会社はこうだから」という表面的な比較だけでなく、構造材や屋根など中身まで踏み込んで調べれば、より深い競合対策ができます。一条工務店と競合したときの具体的な対策は一条工務店と競合したらどう戦うかで解説しています。

まとめ

  1. 価格を抑えた商品は「呼び水」ではなく、売り分けの入口として生かす
  2. 商品の違いを語る前に、会社としての軸を伝える
  3. 全商品の価格と仕様を即答できるように育てる
  4. 初回接客の終わりまでに、お客様に合う商品を1つに絞る
  5. 部下育成は会社の歴史と理念を伝えるところから
  6. 自社商品のデメリットではなく、強みを熱く語る

よくある質問

Q. 商品数が多いと営業が売りにくくなりませんか?

A. 商品同士を比べて説明しようとすると、どれも悪く言えず中途半端になりがちです。先に会社としての軸を伝え、そのうえで「このお客様にはこの商品」と絞り込めば、商品数が多くても売り分けられます。

Q. お客様に合う商品はいつ決めればよいですか?

A. 初回接客の終わりまでが目安です。接客の初めに候補の範囲を頭の中でつくり、ヒアリングを通じて1つに絞り込みます。決めておくことで、その後の提案や説明がぶれなくなります。

Q. 郊外で建売や低価格メーカーに勝つにはどうすればよいですか?

A. 価格を抑えた商品で検討の入口に立ちつつ、お客様の要望に合わせて上位の商品まで売り分けられる体制をつくることです。そのためには、全商品の価格と仕様を営業全員が即答できるレベルで理解しておく必要があります。

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ピュアグロースには、一条工務店をはじめ大手ハウスメーカーで成果を出してきた実務家コンサルタントが在籍しています。商品の売り分けや営業の育成、競合対策でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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