リーダー研修で幹部に何を教えるか|住宅会社の元社長が語る「人間の背骨」をつくる人材育成

2026.10.27 2026.10.27
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「幹部が育たず、結局すべてを社長が判断している」
「仕事のテクニックは身についたが、部下を引っ張る人間力が足りない」

会社が成長するほど、社長1人では社員一人ひとりに目が届かなくなります。そのとき会社の未来を左右するのが、幹部・リーダーの力です。ピュアグロースでは、大手ハウスメーカーやアイ工務店で社長を歴任し、現在は当社の社外取締役を務める経営者による「リーダー研修」を、支援先でも実施しています。本記事では、北海道のカワムラホーム様で行われた第1回のリーダー研修に密着し、リーダー研修で何を教えるのか、その目的と中身を紹介します。

なぜ今、リーダー研修が必要なのか

会社を成長させようと思えば、社長だけでなく幹部・リーダーが強くなければなりません。講師は、大手電機メーカーの社内ベンチャーとして介護事業の会社をゼロから立ち上げた経験があります。人事制度も給与制度も研修制度もないところから始め、社員が300人、400人と増えるなかで「もう自分1人では無理だ」と痛感したといいます。その経験から、自分の分身となるリーダーを育てる仕組みを磨いてきました。

採用や教育に悩む経営者は多いですが、講師の答えは明快です。良い人材を採りたいなら、まず社長自身が魅力的な人間にならなければならない。社長を含めたリーダー層が「この会社に入りたい」と思わせる存在になること。それがリーダー研修のねらいです。

研修を依頼したカワムラホーム様の社長も、「幹部はテクニックの面ではすごく成長できているが、新しく入ったメンバーとより高い志で目標を共有できるか、人間力の面でまだ足りない」と課題を感じていました。そこで幹部会議のなかに、社長も一緒に学ぶ形で研修を組み込むことになりました。

リーダー研修の目的は「人間の背骨」をつくること

リーダー育成の目的は、一人ひとりの人生観・人間観・仕事観を身につけること。講師はこれを「人間の背骨をきちっとつくる」と表現します。

上長から「右に行け」と言われれば右に行き、しばらくして「左に行け」と言われれば左に行く。上から言われれば9割の人はその通りに動きます。しかしそれは背骨がある状態ではありません。背骨のあるリーダーは、社長の方針が自分の考えと違えば「社長、それは違います。私はそういう考え方でこの会社に入ったのではありません」と言えます。そして背骨ができた人は、どこへ行っても活躍できる。会社にとっても本人にとっても、これが一番大切な土台です。

リーダー研修の目的は人間の背骨をつくること:言われた通りに右へ左へ動くリーダーではなく、自分の考え方を持ち、違うと思えば社長にも意見できるリーダーを育てる

リーダーに必要な条件

研修では、周りから「この人についていきたい」と言われるリーダーの条件として、次のような点が示されました。

  • 志が明確である:何のためにこの仕事をするのかがはっきりしている
  • 目標を明確に描き、実現する:「地域で一番になる」といった目標を掲げ、やり切る
  • 新しいことに挑戦する:今のやり方を続ける方が楽だが、失敗を恐れずにチャレンジする
  • 周りから信頼されている:信頼は役職の高さとはまったく関係がない

成果を決めるのは「考え方」

研修の柱の一つが、京セラ創業者が説いた「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という方程式です。熱意と能力は0点から100点ですが、考え方だけはマイナス100点からプラス100点まである。熱意も能力もあるのに考え方が逆を向いている人が、組織にとって一番危ういということです。

ここでいう考え方とは、経営理念や哲学、人間として何が正しいかということ。これをトップから新入社員までがきちんと理解している状態をつくることが、リーダー研修のゴールです。講師自身、パナソニックの創業者の経営哲学と、京セラ創業者が主宰した経営塾での学びを、現場でどう実践するかを突き詰めてきました。この「哲学を現場の行動に落とし込む」ことが、研修の特徴です。

要素ポイント
考え方マイナスにもなる。
理念・哲学・人として
何が正しいかを共有する
熱意0〜100点。
志と目標が熱意を生む
能力0〜100点。
テクニックは後からでも伸ばせる

研修を受けた会社の変化

第1回の研修では、幹部の皆さんが真剣に質問し、てきぱきと答える姿が印象的でした。社長は研修を振り返り、「社員がどんどん増え、自分が一人ひとりと向き合う時間は取れなくなっている。オーナー以外の幹部がどれだけ人と向き合えるか、自分自身がどうなりたいのかを考えないと、目標も定められない。どう人と向き合うかを深く理解できた」と話していました。

講師がリーダーに求めるのは、会社の成長発展だけでなく、部下に対する責任、部下を育成する責任を負うことです。そのために、仕事の力と人間力の両方を高めていく。この両輪で進めることが大切だといいます。研修は複数回にわたって続き、学んだことを日々の行動に落とし込んでいきます。

なお講師は、ただ売上や利益を伸ばすための研修はやりたくないといいます。地域への貢献、社員の幸せ、日本や世界にどう役立つか。そうした高い志を持つ経営者の会社とともに取り組みたいという考えです。

研修を実施したカワムラホーム様の成長戦略については、カワムラホームが札幌進出初年度で約180棟を実現した理由でも解説しています。

研修の進め方や部下指導の具体的な方法は幹部が育つ上司の関わり方、幹部を社長の分身として育てる考え方は伸びる会社は幹部を「分身」として育てるで解説しています。

よくある質問

Q. リーダー研修ではどのようなことを学びますか?

A. 仕事のテクニックではなく、人生観・人間観・仕事観という「人間の背骨」をつくることが中心です。リーダーの条件や、考え方×熱意×能力という成果の方程式を学び、日々の行動に落とし込みます。

Q. 社長も一緒に研修を受けるべきですか?

A. おすすめです。良い人材を集めるには、まず社長自身が魅力的な人間であることが前提になります。社長と幹部が同じ考え方を学ぶことで、社内に共通の判断基準ができます。

Q. 成績の良い社員をリーダーにすればよいのではありませんか?

A. 成績が良くても、考え方が会社の理念と逆を向いていれば組織にとってはマイナスになり得ます。部下に責任を持ち、育成できる人間力があるかどうかを重視しましょう。

幹部・リーダーの育成はピュアグロースへご相談ください

ピュアグロースでは、大手住宅会社の経営を担ってきた社外取締役によるリーダー研修をはじめ、幹部育成や組織づくりの支援を行っています。

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