「QUOカードなどの来場特典は、特典目当てのお客様が増えるだけではないか」
「特典の金額を上げたら、来場予約のドタキャンが増えた」
来場予約に対してQUOカードなどの特典を用意する住宅会社は増えています。一方で「特典はやめた方がいい」という意見もあり、判断に迷う経営者の方は少なくありません。本記事では、当社代表の解説(2025年4月時点)をもとに、来場特典を何のために出すのかという考え方と、金額を上げたときに起きやすい予約キャンセルを防ぐための予約後の連絡の流れを解説します。
来場特典の目的は、単に来場数を増やすことではありません。当社が支援先に来場特典を勧めているのは、予約なしの飛び込み来場(フリー来場)を減らし、来場予約を中心にした効率の良い営業の仕組みをつくるためです。
| 会社の状況 | 来場特典の考え方 |
|---|---|
| 年間10棟前後。 社長がほぼ一人で 営業・設計・工事を担う | 契約率が高く、集客を急いで増やす必要は小さい。 特典を出さない方が効率的な場合も多い |
| 営業担当者を抱え、 これから棟数を 伸ばしたい | 予約で来場していただき、 事前に準備したうえで接客する流れを つくるために特典を活用する |
予約があれば、来場前にお客様の情報を知り、ヒアリングや提案の準備ができます。営業担当者が増えるほど、この「準備してから会う」流れが成約率を左右します。来場特典は、その入口となる予約を確保するための手段だと考えるとよいでしょう。
動画では、県内トップクラスで年間120棟ほどを手がける支援先の事例が紹介されました。この会社は来場予約の特典を最大1万円から段階的に引き上げ、収録時点では最大4万円に設定しています。同時に、効率の悪い広告を減らしたことでホームページへのアクセス数は減ったものの、来場予約の件数は過去最高となり、受注も創業以来の最高を記録したといいます。
※動画内で紹介された一社の事例であり、同じ効果を保証するものではありません。特典の金額だけでなく、広告の見直しや予約後の対応とあわせて成果が出ている点に注意が必要です。
自社のエリアでいくらにすべきかは、競合の水準から考えます。収録時点では、大手ハウスメーカーでも最大2万円程度の来場特典を設ける例がありました。まずはエリアで競合する会社と並べる水準かどうかが一つの目安になります。また、すべての予約者に満額を出すのではなく、「事前アンケートへの回答」「一定時間の打ち合わせ」など、条件を満たした場合に満額をお渡しするというルールの設計も可能です。条件は予約の時点でお客様に分かりやすく明示し、景品表示法などのルールの範囲内で運用しましょう。
特典の金額を上げると、「特典だけが目当てのお客様が増えて、キャンセルが増えるのでは」という声がよく聞かれます。確かにそうしたお客様もいますが、当社代表は「最近のキャンセルの増加は、特典の金額のせいではない」と考えています。
今のお客様は、最初から見に行く住宅会社の数を絞っています。予約は入れたものの、その後の対応から「この会社はないな」と感じると、前日や当日に予約を取り消してしまうのです。お客様が求めているのは、自分たちのことを理解し、すぐに反応してくれるスピーディな担当者です。予約後の対応がその期待に届いていない会社ほど、キャンセルが増えています。
そこで当社が支援先に勧めているのが、予約から初回接客までの間に、お客様との接点を段階的に重ねる流れです。

多くの会社は2と3までで止まっています。電話で詳しく聞いたのに、その後何の連絡もなければ、お客様は「こちらのことはたくさん聞いてきたのに、何を準備してくれているのか分からない」と感じ、キャンセルにつながります。4と5で「あなたのために準備している」ことを伝えられるかどうかが、キャンセルを防ぐ分かれ目です。
電話がつながらない場合の準備の仕方は、0次接客の電話がつながらないときの初回接客準備で詳しく紹介しています。
初回接客までに何度もやり取りしていれば、天気の話のようなアイスブレイクは不要です。商談の時間を本題に使え、潜在的なご要望まで深く聞くことができます。時間効率を重視する若い世代のお客様ほど、いきなり本題に入れることを好みます。その準備を来場前にしておけるかどうかが、大きな差になります。
初回接客の後も、ご夫婦と担当者のグループLINEをつくり、Zoomやリモートでの打ち合わせを重ねていきます。接触の頻度が高いほど他社が入り込む余地は小さくなり、初来場から契約までの期間が短くなるケースも出てきます。来場特典で予約を確保し、予約後の丁寧な連絡で関係を深める。この2つがそろって初めて、特典は効率の良い営業の仕組みとして機能します。
A. 会社の規模や営業体制によります。社長がほぼ一人で回している小規模な会社では不要な場合もあります。営業担当者を抱えて棟数を伸ばしたい会社では、来場予約を増やし、事前準備してから接客する流れをつくるために有効です。
A. 特典目当ての方が増える面はありますが、キャンセルの大きな原因は予約後の対応にあることが多いです。担当者の自己紹介、事前のヒアリング、担当決定と前日の確認連絡で、準備していることを伝えましょう。
A. エリアで競合する会社の水準を確認し、並べるかどうかを一つの目安にします。条件を満たした場合に満額をお渡しするルールにする方法もあります。条件は予約時に明示し、関連するルールの範囲内で運用してください。
ピュアグロースでは、来場予約を増やす広告運用や特典の設計から、0次接客・予約後の連絡フローの構築まで、集客と営業を一体で支援しています。経営者向けの勉強会でも、最新の事例を共有しています。